【臨時休校とは何だったのか】子どもたちを思考停止に追い込まないために

※この期間限定コーナーの設営趣旨(運営ポリシー)は、下へスクロールすると出てきます。

 

◇北海道知事による法的な根拠のない「緊急事態宣言」は3月19日で終了しました。しかし、臨時休校が終わったものの、子どもたちはけじめの付かないまま春休みへと入り、今のところ新学期は予定通り始まる予定です。東京都や大阪府を中心とする地域では、爆発的感染が懸念されており、札幌市近郊の大学の授業も4月いっぱいは休講という対応が増えてきました。感染に関しては、私たち大人は「明日は我が身」と思って、万が一感染が疑われる場合の行動について、子どもたちよりも知っておく必要があります。厚生労働省がまとめたQ&Aを読んでおくと、防災意識と同様に、事前に心構えができます。→こちら新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

 


現場からの生々しい声が届きました。

◇児童デイサービスに携わるMさんからのコメント

 働く親が多い中、自分でお昼ご飯準備できず、若しくは、ご飯を食べるのが面倒くさいという理由で体重減した子もいます。ゲームのし過ぎて昼夜逆転してる子もいるし、働いていない保護者の方は24時間子どもといる事に疲れている方もいます。現段階で子どもから大人まで心の問題を抱えている人たちがいます。本当に困ったものですよね...

 今日も保護者の方とお話ししていて色々な問題が各家庭ごとに発生しているんだなと思うとと、レスパイト(小休止)的なものが今後は必要になるなと思います。

 

 新学期本当に大変なことになりそうです。

 

 

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卒業生(幼稚園教諭)NさんとのLINE上でのやりとりです。

  ◇作業するだけの休みにしてはいけない。どうやってせっかくできた時間を共有するかが大切

【私】新学期までずーっとお休みです。しかも、新学期がいつから始まるかも、まだわからないままです。保護者の皆さんは、かなり疲弊しているという声も聞きます。 

【卒業生】こういう長期休みになると子どもの様子や、どんな過ごしているかがわからないので、虐待や育児放棄など心配なことが沢山ありますね。分散登校をして、宿題プリントをどっさり渡す先生の立場も分かりますが、私は今回のことを通して感じたこととか、逆の立場とかいろんな視点から子どもが物事を考えることを課題にすることもいいと思いましたよ(笑

なかなか難しいでしょうけどね、実際は。漢字の勉強や数字の宿題ももちろん大事ですけど、こういう機会だからこそ何かを考える力をつけるのも人として大事なことだと思いました。ただ、それを考えたところで、何かがすぐにどうなるとかではないですけど、いい社会勉強にもなるのかなって…笑

【私】「考える機会」となる時間を、単なる「作業」だけに使ってしまうのはもったいないね。

【卒業生】作業なんて機械もできますからね。心のある人間がするのは作業ではありませんよ。私の園では、本当は保育で使う予定だった工作のキットを各ご家庭に郵送しました。本当は完成までの過程にこそ学びがあるので、完成形だけを求められるとと困るなぁと思いつつも、見本も付けて送りました。

【私】表現教育では、むしろ完成形よりも、そこに至るまでの過程が大切だからね。

【卒業生】初めは、子どもが休みの期間、時間を持て余さないようにという趣旨だったんですけど、今思えば、保護者の方と子どもが、工作の完成までの過程=時間を共有するための手段だったのかなと思っています。

【私】なるほど、保護者と子どもが時間を共有するための手段・・・「宿題」は先生の代わりにはならないからね。なるほど、そういう見方もできるね。

 

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 今春保育士になった卒業生のKさんとのLINE上でのやりとりです。

◇報せるための事務文書とメッセージを届けるための啓蒙啓発文書は違う!

【私】「毎日毎日冬休み~、今日も明日も明後日も! っていう子どもが多くて、家の中で昼夜逆転してしまい、朝寝坊、夜更かしがひどいっていうSNS上の叫びが目に付くんだけど、どう思う?」

【学生】「そうなっても仕方ないと思います。」

【私】「そっかぁ、仕方ないっていう答えもあったかぁ。じゃぁ、これ読んでみて(家庭への通知文)」

【学生】「眠くなりますね」

→報せるための事務文書と心にメッセージを届けるための啓蒙啓発文書は違うということを、学生は気づかせてくれました。このことは学校現場(私も)気をつけなければいけません。ちなみに、札幌市では16日から順次分散登校が始まります。詳しくは各学校のホームページや保護者向け一斉メールで案内されています。『札幌市スクールカウンセラースーパーバイザーによるメンタルヘルス等に係るコラム』という文書も札幌市教育委員会のホームページに掲載されました。児童だけでなく、保護者へ向けたメッセージも書かれています。

 

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 ◇卒業生(10年目の現役保育士)のKさんからの提案

『家庭での子どもの存在意義を高める機会に!」

 働く保護者にしてみれば、子どもだけで留守番させるのはちょっと不安・・・

仕事も休めないし困った困った・・・ごもっともだとおもいます。

 

でも、小学生以上は、基本的には自力で学校に通う力があるのです。

留守番ルールを作った上で、こんな質問をしてみてはどうでしょうか。

 

「火を使わない昼ごはん、どんなものを作ってみる?」

「お洗濯、やってみる?」

 

 お手伝い(労働)することからも、子どもたちは学ぶものがたくさんあるので、危険のない範囲で家事を手伝ってもらえたら、大人は助かるしうれしい。(※勿論、お土産は忘れずに。)

 

「やってくれてありがとう!」 プラスちょっとした差し入れがあると、やりがいが増しますよね。

物で釣る、とはちょっとちがうと理解してもらいたいところ。

 

子どもも、ただ、だらだら家にいるんじゃなくて、家庭での存在意義を見出して生活できたら、自信に繋がるのではないでしょうか。

 

勉強ってくくりばかりで考えないで、

普段忙しなく生活を送る子どもたちが、

この長い休みを機会に、家族と絆を深められたらとっても有意義だとおもいました。

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 ◇私の考え

 私は、臨時休校について、まずは子どもたちとじっくり話し合う機会をもつべきだと思います。

 親(保護者)や先生といった大人からの指示ではなく、子どもへの質問力が試されているのです。

 もちろんそのような質問は、感染していないからこそできること。まずは感染拡大を防ぐことが第一義であることは言うまでもありません。でも、感染していない人の方が圧倒的に多いのです。 

  臨時休校が終わったら、学級会を開いて子どもたちで討論させたいですね、先生は口を挟まずに。子どもによる大人たちの危機管理のピアレビュー。子どもたちに「言わせる」んじゃありませんよ。大人たちが「言われてる」っていう授業です。様々な切り口を引き出すいいチャンス、まさにリベラルアーツに直結することでしょう。

「非常事態宣言」は、子どもたちの討論で終結させたいですね。(3月19日をもって終了しました)

 

 そういえば、私のかかりつけドクター(眼科)のI先生がこんなことを言っていました。

 

「日本では、40歳以上の約20人に1人が緑内障(日本緑内障学会)なのに、そのうち緑内障と診断されたのは僅か1割。残り9割は気づかず受診もしていない。これが日本の医療の危機意識なのよ。今の”コロナウイルス騒動”と同じでしょう、なってみないと考えない。そして、なってから慌て出す。先進国だなんて、浮かれている場合じゃないのよ。」

 

 この先生は、時には厳しい言葉で患者にきちんとメッセージを伝えてくださるお方。でも、医療の危機管理って、大地震などの災害と違って備える時間が長く取れるわけです。特に、緑内障は発症してしまうと(現在の医学では)治らないとされていますが、早期発見・早期対応で失明にまで至ることを回避できるとのこと。その名医とくれば、今回のコロナ騒動は、医療従事者として歯がゆい思いをされたのも納得できます。先生がおっしゃるとおり、「なってから」慌てだしています。私だって、感染のリスクはあります。慌てていないと言えば嘘になります。

 

 私は保育者養成の一介の教員として、そして、ヒューマンビートボックスやヴォイスパーカッションの研究者として、この”コロナウイルス騒動”が長期化したときに、自分の立場でできることの準備を始めました。だって、非常事態宣言をされた北海道民なのですから。

 でも、本当に思いますよ、「ナントカ宣言」という命名は後世の歴史学者に任せて、「いま、ここで何をすべきか」を考えるべきではないかと。大地震が起きているのに、津波が来ているのにその地震の呼び名を考えるのと同じことだと思います。

 今起きていることが、ゆっくりとやってくる災害とするなら、3月1日放送のNHKのドキュメンタリー『明日へつなげよう 証言記録『埋もれた声 25年の真実〜災害時の性暴力〜』で語られた、「災害時には平常時の社会的構造の問題が顕在化する」という言葉が一層重みを帯びて響いてきます。ただ、他の災害と違って恐ろしさが必要以上に増してしまったり、デマが横行してしまったりするのは、それが目に見えないから。

 

 防災に携わる方は、こう言います。「自助・共助・公助」 阪神淡路大震災では、公助で助かったのは22%しかいない。残りの78%は自助と共助だと。診断や重症化した場合の治療はお医者さんにお任せするしかありません。でも、様々な人々が、それぞれの立場でできることがあるはずです。私は、これは「ゆっくりとやってくる災害」だと思っています。 

 この“コロナウイルス騒動”も、一種の災害だと捉える必要を、様々なコメントから実感しています。

 

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【ご協力ください!】

 皆様からも、子どもの軟禁状態を緩和するアイディアや現状を訴えるコメントをいただければ幸いです。このページでご紹介する場合は、必ずご本人に確認をいたします。送り先は、メールまたは、チャットでも構いません。どしどしお寄せください。

 



【このコーナーの設営趣旨(運営ポリシー)】

 知事の【緊急事態宣言」と臨時休校は終わりましたがが、そのまま春休みへと途中し、ご家庭のお子様たちだけでなく、保護者の皆様の心にも様々な変化が現れ始めているのではないでしょうか。

 通常の長期休みと違って行動の制約が伴った長期休み、子どもたちにとっては、一生で一番長い学校のお休みになったことでしょう。ただ、長期休業と異なるのは、お友達と遊びに出かけられなかったり、移動手段があるのに行楽地へも行けなかったりしたことでしょう。

 そして、恐ろしいのは一見すると収束へと向かっていっているようにも見える(見せられている)新型コロナウイルス騒動に対して、「正常性バイアス」(自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと)が蔓延することです。また、いつ臨時休校、あるいはもっと強硬な措置がとられるとも限りません。文科省では、新学期は予定通りに始めるように要請していますが、現場ではその準備が間に合うのか、感染拡大防止策をどうするのかなど、現場レベルでの細かな対応に大あらわ。この点は、マスコミではまだあまり報じられておらず、保護者として一番の気がかりな点です。

 そこで、何とか、これまでの1ヶ月半の臨時休校をただの休みとするのではなく、子どもたちの育ちにとっても、そして学校現場の先生方にとっても無駄ではなかったと言える1ヶ月半にしたいと思い、このコーナーを立ち上げました。

 

【おことわり】

 私の専門領域は、音楽表現、音楽教育、指揮です。このページで取り上げた内容は、全てご本人の承諾を得た上で匿名で掲載しておりますが、専門家としての見解ではありません。あくまでも、読者の皆様の考えや行動の参考としてご活用ください。