◇『子どもの音楽(応用)』補習ページを更新しました。(1月19日0:20)→こちら

【新】ほぼ週イチ☆コラム第12話『答えがないから生きられる』を掲載しました。(1/16)


成立背景が異なるヒューマンビートボックスとヴォーカルパーカッションをシームレスに研究しています。

 

◆シームレスに研究するとは?

 ヒューマンビートボックスもヴォイスパーカッションも、人間の発話器官(身体)から発せられる様々な音(音声)で創造される声楽以外の音楽表現であるという点では共通しています。ただ、これらの音楽表現が成立してきた背景、発音技法や演奏スタイルには違いがあり、同じものとして捉えていくことはできません。一時期はこれら二つを包含して呼ぶ「身体楽」という造語も考えましたがご批判も多く、中国人留学生(内モンゴル自治区)の留学生からは「身体が楽になることかと思った」、あるビートボクサーからは「無理にまとめている感がする」といった声も頂戴しており、もっと適切に語ることができる用語を世界中から探しています。

 

◆世界的にはヒューマンビートボックスで統一概念化が始まっている?

 ヒューマンビートボックス、ヴォーカルパーカッション(以下、ボイパ)は、HUMANBEATBOX.COMなどの海外のコミュニティサイトでは、すでにヒューマンビートボックスという用語で統一概念化が始まっている様子も見られます。しかし、日本国内では、海外と異なる発展の歴史があることから、ヒューマンビートボックスとボイパを明確に区別すべきとの考え方も根強いです。一方、生まれたときからインターネットの動画環境があった若い世代は、ヒューマンビートボックスとボイパの区別などをあまり気にしないとする向きもあり、世代間の意識の差が見られるのも、新興文化ならではの特徴と言えるでしょう。詳しくは、『日本におけるヒューマンビートボックスの概念形成~世界的な潮流と日本人ビートボクサー“Afra”との関わりから』をご覧ください。

 

◆日本語歌唱からオノマトペ、直接的模倣音を経てヒューマンビートボックスへ

 私たちは日本語を話しますが、その発音の仕方や歌での扱い方は千差万別で、特に教育を受けたことがないという方も多いようです。そこで、私は「日本人なら、日本語の発音をきちんと理解して話したり、歌ったりすることが大切。特に子どもにとって一番最初の先生になる可能性が高い学生たち(=保育者)なら、なお大切」と考え、日本語歌唱に関する指導法、特に母音の扱いについての研究を進めてきました。そして、研究を進めるうちにオノマトペの可能性について意識するようになり、それが口で表現される直接的模倣音への関心に繋がりました。

詳しくは、「これまでに寄せられた質問」に掲載しています。

 

◆ヒューマンビートボックスとボイパを、学校教育の現場へ

 ヒューマンビートボックスやヴォーカルパーカッションに代表される口を使った直接的模倣音は、研究領域としては未開拓です。私は、その技法や新たな表現方法を研究しています。人間の肉声が持っている生々しさ、表現力の豊かさといったものを、これからも研究し、教育現場に還元していきたいと考えています。

 

◇新企画収録決定!

 ビートボクサーAFRAさん、すらぷるためさん、ヴォイパのKAZZさん、奥村さん(おっくん)と、ライターkazumaさんこと杉村一馬さんによる新企画を準備中です。日本におけるヒューマンビートボックスやヴォイパの黎明期の話や昨今のヴォイパとビートボクサーの新たな潮流、ハイブリッド化、指導法やこれからの発展などを、Zoomインタビュー形式で動画配信する予定です。どうぞお楽しみに!

 

◇科研費・基盤研究(C)(2019〜2021年度:課題番号19K02799)の助成を受け、『学校教育におけるヒューマンビートボックスの指導でのオノマトペの活用法の研究』というテーマで研究中です。


【更新情報】

 

【新】ほぼ週イチ☆コラムがスタートしました。 

 

◇対面授業が善で遠隔授業は悪という二項対立の言説に対して書いたコラム『高まる質問力』(北海道新聞夕刊コラム『魚眼図』1月5日付)下にスクロールすると記事が出てきます。

 

◇今こそ再確認!「マスク時代の声の届け方」(北海道新聞夕刊コラム『魚眼図』)(下にスクロールすると記事が出てきます。)→関連コラム 

◇林光作曲の日本語オペラ『おこんじょうるり』と『あまんじゃくとうりこひめ』が公開されました!

 視聴は→こちら

 指揮:河本洋一 演出:三浦安浩 制作:LCアルモーニカ

 お子さんでも楽しめる作品です! 冬休みの自由研究にオペラ鑑賞はいかがでしょうか?

 


【ちょっと一言】遠隔授業批判とハイブリッド型授業について
 遠隔授業がバッシングを受けていますが、対面授業が善で、遠隔授業が悪という二項対立の言説には疑問を感じます。学生の満足度が下がっている理由を「遠隔授業が増えた」ことだけに押しつけてはいけません。知的好奇心が高まらなかったり、つまらなかったりする授業は、対面授業に戻したとしても、学生の満足度は上がらないからです。
 そして、学生が一番困るのは、対面授業と遠隔授業が1日の中で混在する場合です。対面授業が終わった後に直ぐに帰宅して遠隔授業を受けることが困難な学生も多くいます。そのような学生はPCを学内に持ち込んで学内で遠隔授業を受けることになります。学生からは、「これを遠隔授業と呼べるのか、これなら感染リスク対策を施した対面授業と同じなのではないか」との指摘もあります。「密」を避けた対面と「密」を避けた遠隔の行き来は、想像以上に大変な出来事です。例えば、お笑い芸人のコントをスタジオで観ていたお客さんを、一旦家へ帰して(別の場所へ移動させて)テレビでお笑い芸人のコントを視聴してもらうようなものです。

 議論すべきは対面と遠隔のハイブリッド化(※)ではなく、リアルタイム(時間を共有する学び)とオンデマンド(時間や回数に縛られない学び)のハイブリッド化ではないでしょうか。コロナ禍によって大学の授業の様々な問題が顕在化し、改善へ結びつくことは良いことです。でも、その改善の方向性が誤った方向へ向かわないように注意したいですね。

 遠隔授業については、下記コラムでも書かせていただきました。

※参考:ハイブリッド型授業にはいくつかの種類があります。文科省は対面と遠隔を組み合わせて行うことをハイブリッド型授業と定義し、先進的な事例を紹介しています。→こちら

北海道新聞夕刊コラム『魚眼図』20201年1月5日付


【今こそ再確認】
マスク時代の声の届け方

いつもお世話になっている北海道新聞夕刊コラム『魚眼図』に、「マスク時代の声の届け方」という内容を書いてみました。

 マスクをすることが当たり前となった今、マスクを装着したことを前提とした日本語の発話法は、教員や保育者だけでなく、様々な接客業の方にも共通する話題だと思います。


【トピックス】

HBCラジオ『カーナビラジオ午後一番』2020年3月12日放送①13:50、②14:50

 取材に訪れた波多野アナウンサー(写真右)が、「ボイパで中継をしてみたい」というとディレクターに願い出たのがきっかけで、私の研究内容と、特設ページ「考えよう臨時休校」を取り上げてくれました。

 波多野アナウンサーご自身は、ヒューマンビートボックスやボイパのインターネット動画で育ったという世代。動画を見て一人で練習をして色々な音を出せるようになったとのこと。番組の中では、ご自身の演奏も披露してくださいました。

 一方、2回目の放送では、今子どもたちとその保護者が直面している「臨時休校」という状況にどう立ち向かうかという内容を取り上げ、完璧な答えを求めるのではなく、まずは現状を受け入れる「仕方ない」という選択肢ももつことの大切さを、学生からのLINEで学んだことをお話しさせてもらいました。


◇エレクトーシティ誌第80号に寄稿しました。

ダウンロード
エレクトーンと人間とのハイブリッドな関係性『ロングクリスマスディナー』
2019年12月14・15日に札幌市教育文化会館小ホールで指揮したオペラの中で、模倣を超えた存在へと昇華したエレクトーンについて書いています。模倣から始まったヒューマンビートボックスを考える上で参考となれば幸いです。
エレクトーンシティ第80号寄稿.pdf
PDFファイル 3.6 MB

【これまでのトピックス】

◇『学校の先生のためのヒューマンビートボックス』講座は、再開時期は未定です。

◇トップページの題名に「ヴォーカルパーカッション」を加えました。

◇日本語オペラに関するインタビューを受けました。詳しくは→こちら

◇北海道新聞夕刊の文化欄『魚眼図』というコラムで、ヒューマンビートボックス関連の話しを連載中です。

◇限定公開【ほぼ週イチ☆ブログ】の公開は2021年1月4日に終了しました。