今回は卒業生からのコメントをご紹介します。
先日、「自分事と捉えられるようになると、学生同士で檄が飛びます。教員は如何にリーダーを育てるかという役割を担います。これが一番難しい!」という投稿をFacebookでしたところ、卒業生からコメントをいただきました。ご本人の了解を得ましたので、引用させていただきます。
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保育園でも、ガキ大将的なリーダーが、昔はたくさんいたし、自然とリーダーが生まれていたけど、 今はいなくなってきたよね。 と、話していました。
リーダーは、クラスには必要だと思っていますが、 今は社会的にいろんなことが親切すぎる(自分で考える力を奪われている)ので、 こちら側が意識してやらないと、やはりリーダーがうまれないのかな、とおもいます。
ひとりひとりの力が小さくても、みんなで集まれば大きな力になるんだ、という感覚や自分ひとりではできなくても、人の力を借りながら達成できる喜びみたいなものが、実感できたら集団としても、リーダーとしても育ってくるのでしょうかね、、、
去年度、0歳から年長まで持ち上がったクラスを卒園させて、 今年は、4歳児なのですが、 集団づくり、リーダーを育てる、というところがなかなか難しいです。 (中略) どの子も、人の役に立つこと、 自分は尊いのだという感覚を持って欲しいですし、 その上で、他者に気持ちを向けられたら、 とても素晴らしいですよね。 うーん。難しい。
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幼児期は月齢や年齢で発達が大きく異なりますし、異年齢保育とそうでない保育の場合とでも、そこで形成される人間関係の状況はかなり異なってくることは、素人の私でも推測できます。私は発達心理学の専門家ではありませんので、卒業生の質問にコメントできる立場にはありません。そこで、一介の大学教員として私が語ることができる私見を返信しました。
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「本当に教えるべきコトはキッチリ教える。でも教えすぎないこと。
学生の質問力を鍛えて、学生を思考停止に陥らせないこと。
先生って教えたがる人種なんです。大切なのは教えることよりも育てることだと思います。 リーダーは素質もあるけれど、学校教育では、リーダーとしての周囲の環境を整備することで、リーダーとしてのポジティブな感覚=人の役に立つことの喜びと自己肯定感を醸成することが大切だと思います。 僕は先生が目立ちすぎないようにするようにするようにしています。」
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こうやって、現職の先生であり卒業生でもある人と語り合えることは、私自身を見つめ直すきっかけになりますし、いずれは人を育てる立場として巣立っていく学生への話題の一つにもなっていきます。
授業をしていたら、私自身の経験談よりも、気がつけば私が携わった卒業生の経験談の方が多くなってきました。
本当にありがたいことです。
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